プット・コールレシオ
プット・コールレシオの推移
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プット・コールレシオの見方
相場の高値圏で「相場の雰囲気は良いし、メディアの論調も強気だから大丈夫!」と利益確定の売りをせずにいたら相場が急落して含み益を失ってしまったというご経験や、逆に安値圏で「周りが悲観視しているから今は買うのをやめておこう。」と静観したら相場が反発して買いのタイミングを逃してしまったというご経験をお持ちの方もいらっしゃるでしょう。
eワラントプット・コールレシオなら相場の過熱感を客観的に観察することができるかもしれません。
プット・コールレシオとはコール型(相場上昇時に利益を狙うタイプ)を売買が多いのか、プット型(相場下落時に利益を狙うタイプ)を売買が多いのかの割合を意味するもので、次の式で表されます。
プットの売買金額 ÷ コールの売買金額 (5日移動平均)
プット・コールレシオが上昇すると弱気な投資家が増えてきたと考えられ(下落局面)、プットコールレシオが下落すると強気な投資家が増えてきた(上昇局面)と考えられます。
この数値を下回ったら、この数値を上回ったらという判断基準はありませんが、以下のポイントが参考になるでしょう。
- 相場の高値圏ではプット・コールレシオは低くなる傾向がある
- 相場の底では、プット・コールレシオは急上昇し、鋭いピークを形成する傾向がある
- 相場の転換点は、プット・コールレシオが反対に動き始めた近辺になることが多い
プット・コールレシオの活用法
プット・コールレシオの見方の例です。相場全体のトレンド、過熱感、投資家心理の転換を把握する参考になるかもしれません。
1. プット・コールレシオの鋭いピーク
→ 投資家心理が弱気から強気に転換した可能性
2. プット・コールレシオが0.1を下回る水準に低下 → コールに取引集中し、相場に過熱感
2. プット・コールレシオが0.1を下回る水準に低下 → コールに取引集中し、相場に過熱感
カイカ証券のプット・コールレシオの特徴
プット・コールレシオは取引所オプションの売買データでも計算が可能ですが、相場全体のトレンド、過熱感、投資家心理の転換を把握するという目的においては、次の2点からカイカ証券のプット・コールレシオに優位性があると考えられます。
- 取引所オプションには個人投資家のみならず機関投資家も参加しているため、取引所オプションの売買データを用いた場合は、個人投資家の相場観を反映しているのか、機関投資家の相場観を反映しているか不明瞭と言えます。一方、eワラントの取引の主な投資家は個人であると想定され、カイカ証券のプット・コールレシオは個人投資家の相場観をより反映しているものと言えます。
- 取引所オプションにおいて投資家は、オプションの売り手となることができるため、同じオプションの取引でも買い手と売り手では投資家の相場観は異なっています。例えばコールオプションを買う投資家は原資産に強気の相場観を持っていますが、コールオプションを売る投資家は強気の相場観を持っていません。コールオプションの売買が増えることはコールオプションの買い手だけでなくコールオプションの売り手も増えていることになり、コールオプションの取引参加者のビューは強気、弱気ともに同数です。一方、eワラントはオプションの買いポジションのみを有価証券化したものですので、投資家は常に買い手となり、取引に応じるマーケット・メーカーは常に売り手となります。マーケット・メーカーは独自の相場観を持つことはありませんので、カイカ証券のプット・コールレシオは投資家の相場観をより反映していると言えます。